
「家事代行を利用したいけど、知らない人を家に入れるのが不安…」 「どうやってコミュニケーションを取ればいいのかわからない…」
はじめて家事代行の利用を考える方から、よくこのような声を聞きます。
特に共働きのご家庭では、限られた時間の中でスタッフとどう信頼関係を築いていけばよいのか、具体的なイメージが湧きにくいものです。
私は家事代行会社で1000人以上のスタッフの採用に携わってきました。
その経験の中で、「こうすれば良かった」という利用者様の声や、「ここが伝わりづらかった」というスタッフの本音をたくさん聞いてきました。
実は、多くの失敗やトラブルは、ちょっとした認識の違いや些細なコミュニケーションの行き違いから生まれています。逆に言えば、いくつかのポイントを押さえておくだけで、スタッフとの関係はぐっと良好になり、期待通りのサービスを受けることができるようになるのです。
この記事では、家事代行スタッフとの付き合い方について、現場の生の声をもとに、具体的なコツをお伝えしていきます。
初めての方でも安心してサービスを利用できるよう、実践的なアドバイスをご紹介していきましょう。
よくある失敗パターンと対策
家事代行サービスを利用する中で、思わぬつまずきを経験される方は少なくありません。ここでは、私が現場で見てきた典型的な失敗パターンと、その具体的な対策をご紹介します。
1. あいまいな指示による行き違い
失敗例
「きれいにしておいてください」「いつも通りお願いします」という漠然とした指示だけを出していたAさん。ある日、洗濯物の畳み方が自分のやり方と違っていることに気づき、モヤモヤした気持ちを抱えてしまいました。
対策のポイント
- 初回は具体的な好みを伝える時間を確保しましょう
- 折り方の見本を1つ作って見せる
- タンスの中の収納場所まで案内する
- 優先順位を明確に(例:「今日は特にキッチンをピカピカにしてほしいです」)

2. 遠慮からくる不満の蓄積
失敗例
「せっかく来てもらっているのに、細かいことを言うのは申し訳ない…」と思い、気になることを伝えられずにいたBさん。しかし、小さな不満が積み重なり、最終的にスタッフ変更を希望することになってしまいました。
対策のポイント
- その日のうちにフィードバックを伝える習慣をつける
- 感謝の言葉と一緒に改善をお願いする
- 「次回からこうしていただけると助かります」という未来志向の伝え方
- メモや専用ノートを活用したコミュニケーション
3. 期待値の行き違い
失敗例
「プロのお掃除なんだから、普段手が届かない場所までピカピカにしてくれるはず」と期待していたCさん。しかし、限られた時間の中で、そこまでの対応は難しく、がっかりした経験が。
対策のポイント
- 作業時間と優先順位を最初に確認
- 特別にお願いしたい箇所は事前に伝える
- 定期的に重点的に行うところを決める
- 追加料金が発生する作業は事前に確認

4. 必要以上の気遣いによる負担
失敗例
「こんなに汚いと、スタッフさんに悪いよね…」と思い、深夜まで片付けに追われていたDさん。本来の目的である「家事の負担軽減」が達成できていない状態に。
対策のポイント
- 普段の生活感が分かる方が適切な作業ができる
- スタッフは、いろんな家庭を見てきたプロ
- 必要以上の気遣いは不要だと割り切る
家事代行をより良く活用するコツ
ポイント1:初回は丁寧なコミュニケーションを
家事代行スタッフとの関係づくりで最も重要なのが、初回の打ち合わせです。この時間を丁寧に取ることで、その後の信頼関係が大きく変わってきます。
【具体的なアプローチ】
- 家の中の動線を一緒に確認
- 使用している洗剤や道具の置き場所を案内
- 気になる場所の写真を撮っておく
- 優先順位の高い作業を3つほど伝える
- 「保育園のお迎えまでに必ず帰宅しないといけないので、17時には作業を終えていただきたいです」といった具体的な制約条件も、最初にはっきりお伝えすることが大切です。
ポイント2:効果的なコミュニケーションツールの活用
共働きの場合、直接会ってお話しする時間が限られます。そんな時は、以下のようなツールを活用しましょう。
【おすすめの方法】
- 専用のノートを用意して、気になる点や要望を書き残す
- 付箋を活用して、特に念入りにお願いしたい場所を示す
- 作業後のチェックリストを共有する
- LINEやメールでの簡潔な報告を依頼する

ポイント3:信頼関係を育む声かけの工夫
プロとしてのスタッフの判断を尊重しながら、要望を伝えることで、より良い関係が築けます。
【効果的な伝え方の例】
- 「ここをキレイにしていただき、ありがとうございます」
- 「次回からこうしていただけると、さらに助かります」
- 「○○さんのアイデアをぜひ教えてください」
- 「無理のない範囲でお願いできますか?」
ポイント4:定期的な振り返りの習慣化
3ヶ月に1回程度、サービス内容の振り返りを行うことをおすすめします。
【チェックポイント】
- 現在の作業内容で十分か
- 時間配分は適切か
- 新しく追加したい
まとめ:より良い関係づくりのために
成功の秘訣は「パートナーシップ」の意識
家事代行スタッフとの関係で最も大切なのは、お互いを理解し合えるパートナーとしての意識です。
サービスを「提供する側」と「受ける側」という関係を超えて、快適な暮らしを一緒に作っていくパートナーとして接することで、より良い関係が築けます。
私が1000人以上のスタッフと関わってきた中で実感したのは、最も長く続く関係性は、お互いを理解し、尊重し合えている場合だということです。
完璧を求めすぎず、コミュニケーションを大切にしながら、徐々に関係性を育んでいくことが、家事代行サービスを長く、効果的に活用するコツとなります。
これから始める方へのメッセージ
「知らない人を家に入れることへの不安」は、誰もが経験する自然な感情です。でも、適切なコミュニケーションと相互理解があれば、その不安は必ず解消されていきます。
まずは体験利用から始めて、ご自身に合ったスタッフとの付き合い方を見つけていただければと思います。
お互いに話し合いながら、より良い関係を築いていけることが、家事代行サービスの大きな魅力なのです。
あなたの心地よい暮らしづくりに、家事代行サービスがお役に立てることを願っています。

チェックリスト
基本の項目をチェックリストとしてまとめました。
必要に応じて編集して使ってくださいね!
初回打ち合わせ時
- □ 作業時間の確認(開始・終了時刻)
- □ 鍵の受け渡し方法
- □ 緊急連絡先の交換
- □ 優先してほしい作業3つを伝える
- □ 掃除道具などの収納場所の案内をする
- □ 使ってほしい洗剤を指定する
- □ 立入禁止の場所を伝える
毎回の確認事項
- □ その日の優先作業を伝える
- □ 特別な依頼事項をメモする
- □ 終了後、作業内容を確認する
- □ 気になった点は当日中に伝える
定期的な見直し(3ヶ月ごと)
- □ 作業内容の過不足を確認
- □ 時間配分は適切か確認
- □ 季節の変わり目の作業を相談
ポイント
- 感謝の気持ちとともに改善点を伝える
- 遠慮せずに要望は“具体的に”伝える
- 慣れるまでは口頭よりもノートや付箋紙などを利用して伝える
- あなたの生活を支えてくれるパートナーとして接する


